日本政策金融公庫の事業計画書を行政書士が徹底解説|大阪で初めての創業融資も安心

補助金・融資(大阪)

大阪で公庫の創業融資・運転資金を検討中の方向けに、行政書士の視点から「通る事業計画書」の作成手順、審査・面談対策、よくある落とし穴、成功事例を1記事完結でまとめました。

目次

大阪で日本公庫融資を受けるための事業計画書の基本

日本政策金融公庫(公庫)の審査は、民間金融機関に比べて創業・小規模事業に寄り添う一方、「返済原資の実現性」「計画と証憑の整合性」「事業者の経験・姿勢」を厳格に見ます。

大阪は商業密度が高く、梅田・難波・心斎橋・本町・天王寺・堺などエリアごとに顧客層や賃料水準が大きく異なります。

事業計画書には、この“大阪らしさ”を反映し、商圏・客層・競合状況を具体語で示すと説得力が増します。

日本公庫 融資審査の流れ(創業/小規模)
  1. 事前相談:必要書類・スケジュール確認
  2. 申込:創業計画書・見積書・通帳コピーなど提出
  3. 審査:書類精査&面談(計画の実現性・返済原資)
  4. 結果通知:条件提示(融資額・金利・期間)
  5. 契約・実行:借用証書等の締結→入金
※時期・案件により手順や日数は前後します。余裕あるスケジュール設計を。
面談でよくある質問(想定問答)
Q:返済原資はどこから生まれますか?
A:売上(客数×単価×日数)→粗利→営業利益→可処分キャッシュの流れで説明し、家計余剰も提示。
Q:客数の根拠は?
A:時間帯別通行量・予約実績・ポップアップでの検証データを提示します。
Q:資金使途の内訳は?
A:内装/設備/運転資金の見積と月次必要額(◯ヶ月分)の算式を添付します。

日本公庫の審査基準と必要書類リスト

主な審査観点は次のとおりです。

  • 返済原資:営業利益+減価償却費、及び家計の余剰から返済可能か。
  • 資金使途の妥当性:設備資金・運転資金の積算根拠が明確か。
  • 自己資金:貯蓄の形成過程・入出金履歴に不自然がないか。
  • 経験・事業適性:同業他社での就業歴、資格、ポートフォリオ等。
  • 計画の実現性:売上式・根拠資料(見積書、賃貸借契約案、仕入先合意)等。

必要書類の典型例

  • 創業計画書(または事業計画書)
  • 資金繰り表(6〜12か月)・収支計画表(1〜3年)
  • 見積書(内装・設備・什器・システム)、賃貸借契約(案)
  • 本人確認書類、履歴書、資格証等
  • 自己資金の通帳コピー(入出金履歴)
  • 既存事業がある場合は決算書・確定申告書

行政書士が見る「通りやすい」条件

  • 大阪の立地と顧客動線を“地図×時間帯”で説明:例)「平日ランチはオフィス街の本町、夜は難波からの流動を想定」。
  • 売上は“式”で示す:客数×客単価×稼働日数(または案件数×単価)。
  • 固定費の棚卸し:家賃・人件費・水道光熱・通信・リース・広告。
  • 資金使途の明確化:内装◯◯万円、設備◯◯万円、開業後運転資金◯ヶ月分、など。
  • 返済原資の安全域:DSCR(元利返済額に対するキャッシュ創出)を1.2以上に。
  • “なぜ今、ここで”の一貫性:経歴・市場機会・立地・資金の物語が破綻していない。
DSCR(Debt Service Coverage Ratio)とは?
元利返済額に対するキャッシュ創出比率(返済余力の指標)
計算式

DSCR 返済原資(事業のキャッシュフロー) 年間元利返済額

返済原資(事業のキャッシュフロー)の例

一般的には以下のように算出します(法人向けの代表例)。

返済原資 = 営業利益+減価償却費 − 法人税等 ± 運転資本増減

不動産投資では NOI(営業純利益) を用いることが多いです。

年間元利返済額(分母)
  • 該当年度の 元本返済額利息支払額 の合計
  • 一時的な手数料は除外するのが一般的
計算例
項目金額
営業利益12,000,000 円
減価償却費3,000,000 円
法人税等2,000,000 円
運転資本増減± 0 円(仮定)
年間元利返済額10,000,000 円

よって、返済原資 = 12,000,000 + 3,000,000 − 2,000,000 = 13,000,000 円
DSCR 13,000,000 10,000,000 1.3

解釈の目安
  • DSCR > 1.0 … 返済額以上のキャッシュフロー(返済余力あり)
  • DSCR = 1.0 … ちょうど返済額と同額のキャッシュフロー
  • DSCR < 1.0 … 返済不足のリスクあり
ワンポイント:金融機関によって分子の定義(税引前後、運転資本の扱い等)が異なる場合があります。審査基準に合わせて式を微調整してください。

初めてでも安心:事業計画書作成の5ステップ

以下の5ステップで、初心者でも“数字で語れる”計画に仕上げていきましょう。

事業計画書作成の5ステップ(大阪×日本公庫)
STEP 1
事業概要と市場
商圏(梅田/難波/本町)・客層・競合を可視化
STEP 2
事業モデルと差別化
収益柱・集客導線・リピート設計
STEP 3
売上・費用・利益計画
客数×単価×日数/固定費と変動費
STEP 4
資金繰りと資金使途
見積書と資金区分(設備/運転)の整合
STEP 5
返済計画とリスク対策
感度分析・DSCR・即効の販促策

ステップ1|事業概要と大阪の市場

まずは「誰に・何を・いくらで・どこで・どうやって」。大阪は商圏が密集しています。

梅田(オフィス・乗換)、難波(観光・商業)、本町(BtoB密度)、天王寺(ファミリー・学生)、岸和田や堺(郊外住宅地)など、狙う客層と時間帯を明確に。

市場規模は“推定法”で示します(例:昼の想定通行量×入店率×客単価)。

競合は地図アプリと現地調査で比較表を作り、価格・レビュー・強み/弱みを整理する説得力が高くベストです。

ステップ2|事業モデルと差別化

収益の柱(メイン商品・サブ商品)、集客導線(検索・SNS・OOH・ビラ・紹介)、リピート設計(LINE友だち・回数券・サブスク)を定義します。

差別化は「地域特性×自社強み」で具体化します。

例)難波で観光客に対応する多言語メニュー、北浜のビジネス客に高速提供メニュー、EC同梱の店頭受取など。

ステップ3|売上・費用・利益計画(式で説明)

売上は「客数×客単価×稼働日数」が基本の考え方です。

客数は「来店(受注)= 流入数×CVR(実際に入店した人)」で分解。

費用は固定費(家賃・人件費・リース等)と変動費(仕入・決済手数料・配達費等)に区分します。

粗利=売上−変動費、営業利益=粗利−固定費です。

大阪の賃料水準や人件費は立地で変動が大きいので、候補物件の見積に合わせて数値を入れ替え可能な“表計算形式”で提出すると面談がスムーズです。

ステップ4|資金繰りと資金使途の明確化

開業から6〜12か月の月次資金繰りを作成します。資金繰り表は自作してもいいですが、公庫のホームページからフォーマットをダウンロードできます。

月末現金とは【月初現金+入金−支出】のことです。

支出には在庫仕入の先行、保証金、広告初期投下、季節変動を織り込みます。

日本公庫の資金区分(設備資金/運転資金)に合わせ、内訳と見積書を添付。

運転資金は「売上減少時に◯ヶ月耐える」を基準に考えます。

ステップ5|返済計画とリスク対策(感度分析)

融資額、金利、返済期間から元利金を算定し、資金繰り表に反映していきます。

売上が▲20%・原価が+5%などの感度分析で月末現金がマイナスにならない範囲を確認してください。

リスク対策は、可変費の調整、販促の即効策(Googleビジネスプロフィール、クーポン)、固定費の見直し(坪数・シフト)などを事前策として明記するとよいでしょう。

大阪の行政書士が教える審査・面談対策

面談は「計画の言語化テスト」。“なぜ大阪で・なぜこの立地・なぜこの価格”が一貫しているかを確認されます。

面談でよく聞かれる質問と回答の作り方

  • Q. 返済原資はどこから生まれますか?
    売上式→粗利→営業利益→可処分キャッシュの流れで回答。家計余剰の補足も。
  • Q. 客数の根拠は?
    時間帯別の通行量調査・予約データ・過去職歴での客単価/回転数実績を提示。
  • Q. 資金使途の内訳は?
    見積書・契約案の写しと、運転資金の月次必要額(◯ヶ月分)の算式を添付。
  • Q. ご自身の強みは?
    同業経験、資格、ポートフォリオ、テスト販売の結果(ポップアップやEC)を提示。

つまずきやすいNG例と修正のコツ

  • NG:「とにかく頑張る」「SNSでバズる」だけの根拠なき集客。
    修正:検索クエリ・駅乗降・既存顧客名簿・前職の案件実績など客観数値を。
  • NG:売上は盛るが、在庫や広告初期投下を織り込まない。
    修正:初月〜3か月の赤字許容と手元資金推移を示す。
  • NG:個人生活費や借入を隠す。
    修正:家計簿ベースで毎月の余剰を提示し、返済可能性を明確化。

提出前の書類整備・チェックリスト

  • 創業計画書:空欄なし、数字に“式の根拠”をメモ。
  • 資金繰り表:月次の現金残高がマイナスにならない。
  • 見積・契約案:金額・仕様・納期・設置住所が計画と一致。
  • 自己資金:通帳の入出金履歴に不自然な多額現金移動なし。
  • 身分・資格:身分証、資格証の有効期限確認。

日本公庫融資に通った大阪の成功事例

以下は匿名加工した再現ケースです(実在商号は未掲載)。

北区・梅田駅至近カフェの創業事例

  • 立地:梅田駅徒歩5分、平日ランチ客・週末観光客の二毛作。
  • 売上モデル:平日(客数70×単価900円×22日)+週末(客数120×単価1,000円×8日)。
  • 差別化:朝7時開店・テイクアウト強化・モバイルオーダー導入。
  • 資金使途:内装300万円・設備250万円・運転資金200万円。
  • 結果:創業融資◯◯◯万円可決。資金繰りは初月赤字を織り込む設計で、3か月目に黒字化。

東大阪の住宅リフォーム業の事例

  • 立地:東大阪市の住宅街、OB顧客紹介とポータル掲載を併用。
  • 売上モデル:月8件×平均単価25万円=月商200万円。粗利35%を想定。
  • 資金使途:車両・工具・広告初期投下・運転資金3か月分。
  • 結果:創業融資◯◯◯万円可決。与信管理ルール(着手金30%)を明文化し、資金繰り安定。

まとめ:大阪で融資を成功させる要点10

大阪で融資を成功させる要点10

🏢 大阪で融資を成功させる要点10 💰

資金調達を確実に成功させるためのチェックリスト
🎯 融資成功の鍵となる重要ポイント
1
売上計算式の明確化
客数 × 単価 × 稼働日数
売上予測を論理的に説明できる根拠を準備
2
大阪エリアの市場分析
商圏・時間帯・動線を具体的にリサーチし、地域特性を把握
3
損益分岐点の算出
固定費と変動費を明確に分離し、損益分岐点を正確に計算
4
資金使途の精密性
見積書と1円単位まで整合性を保った資金計画
5
資金繰り表の作成
6〜12か月の詳細な資金繰り計画で月末現金をプラス維持
6
返済原資の安全性確認
DSCR≥1.2を確保し、返済能力の余裕度を証明
7
自己資金の証明
通帳記録による形成過程の透明性を確保
8
面談対策の準備
想定される質問に対するQ&A準備を徹底
9
実務準備の提示
契約・許認可・保険など開業準備の進捗状況を明確化
10
三点セットの一貫性
数字・証拠・体制すべての整合性を確保
  1. 売上は式で説明(客数×単価×稼働日数)。
  2. 大阪の商圏・時間帯・動線を具体化。
  3. 固定費と変動費を分け、損益分岐点を算出。
  4. 資金使途は見積と1円単位で整合。
  5. 資金繰り表は6〜12か月、月末現金がマイナスにならない。
  6. 返済原資の安全域(DSCR≥1.2)を確認。
  7. 自己資金の形成過程は通帳で証明。
  8. 面談の想定問答を準備(本文のQ&A参照)。
  9. 契約・許認可・保険など実務の準備状況を提示。
  10. 数字・証拠・体制の“三点セット”を一貫させる。

行政書士に相談するメリットとお問い合わせ

こんな方はご相談ください

  • 計画はあるが「数字の根拠」を言語化できない。
  • 見積・契約・資金繰りの整合に不安がある。
  • 面談の回答に自信がない/練習したい。

ご支援の流れと費用の目安

  1. 無料ヒアリング(オンライン/対面)
  2. 計画の骨子設計・必要書類アサイン
  3. 数値モデル作成(売上式・資金繰り)
  4. 面談トレーニング・最終チェック

費用は事業規模・資料ボリュームにより個別お見積り。まずはお気軽にお問い合わせください。

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※本記事は一般的な解説です。最終判断は各案件の状況・審査方針により異なります。最新要件は日本政策金融公庫の公式情報をご確認ください。